第8週|SNSの気晴らしを制限する
- 247unitedprayerjap
- 6月28日
- 読了時間: 4分
"注意散漫"
ドウェイン・エスモンド著
油断することなく、あなたの心を守れ、
命の泉は、これから流れ出るからである。(箴言4:23)
暴力、ドラッグ、性的不道徳など、あらゆる悪が身の回りにあった高校3年生になる前の夏、両親は私に気分転換が必要だと考えました。私は昔から、言葉や言語に対して特別な「こだわり」を持っていました。英語や文章を書く科目が得意で、それは幼い頃からのことでした。ですから、ヒップホップ・ミュージックが1980年代後半から90年代にかけてアメリカの音楽シーンに登場したとき、私はすぐに夢中になったのです。当時のヒップホップ・グループを何度も聴き、その音楽に加えて、ブレイクダンスという新しいダンスの流行にも心を奪われました。とても新鮮で、都会的で、それが私の「居場所」だと感じたのです。
エレン・ホワイトがいくつかの著作(1897年MS 4号、1897年MS 148号、1899年MS 117号、1901年MS 102号など)で語っているように、「人は見ているものによって変えられる」という考えは、まさに私にも当てはまりました。私は、耳に入れる音楽や、目の前にある映像によって形作られていたのです。高校生になる頃には、仲間と小さなグループを作って「ラップ」をし、友人たちとブレイクダンスに熱中しながら、ポップスターになることを夢見ていました。
両親と一緒に教会へ通い、パスファインダーやアドベンチスト・ユース・ソサエティ(AYS)にも積極的に参加していたものの、私は次第に自分の道を見失い、神様が望まれている方向から逸れてしまっていたのです。
そんな私を見て、両親は都会から遠く離れたアドベンチストの寄宿学校に送り出すことを決めました。私は、たとえ環境が変わっても、自分の大好きな音楽からは離れずにいられると思っていました。しかし、そのとき私は、自分の人生を根本から変える別の出会いが待っているとは想像していませんでした。
出発の準備をしていた父が、私にエレン・G・ホワイトの『心、性格、人格』という2巻セットの本を手渡してくれました。その頃の私は、自分の人生に個人的な変化を求めており、その変化を始めるための鍵が、まさにその手の中にありました。これらの本を読み進めるうちに、私の内面は徐々に変わり始めたのです。
当時の私の霊的な体験を変えるのに、聖書ほど助けとなったものはありませんでした。都市の文化の中で成長し、洗礼を受けた一人の若者として、神様は私がとらわれていたさまざまな気晴らしを取り除き始めてくださったのです。
そして今日、私たちの前にはまた別の気晴らしが現れています。それは、私たちのほとんどが手のひらに握っている「スマートフォン」やデジタル機器です。最近では、電子機器への依存、いわゆる「デジタル中毒」が、うつ病や不安、自己肯定感の低下、孤独感の増加、さらには自殺率の上昇にまでつながっているという研究結果が次々と報告されています。
多くの人が毎日平均して3~4時間をソーシャルメディアに費やしているとも言われています。画面の前で過ごす時間が長くなればなるほど、記憶力、共感力、コミュニケーション能力、集中力、思考力・推理力といった大切な能力が低下することが明らかになっています。こうした影響は、私たちが神様を礼拝し、心から仕える能力にも大きく関わってくるのです。
もちろん、私も例外ではありません。私自身、デジタルメディアの利便性や便利なアプリの数々が大好きです。しかし、そこには注意が必要です。私のデジタルライフは、まるで次のドーパミンを求めて「ドゥームスクロール」(悲観的なニュースや情報を、不安やストレスを感じながらも、スマートフォンなどで延々とスクロールし続けてしまう行為)を止められない中毒者のような状態になっていたこともあります。朝起きて最初に手に取るのはスマートフォン、そして寝る前に最後に見るのもスマートフォン…。投稿や「いいね!」、ツイートの一つひとつが、私の気分を良くも悪くも左右する――そんな状態でした。今にして思えば、まるでそれが私にとって「神」のような存在になっていたのです。
皆さんにも、思い当たる節があるかもしれません。
私は高校時代、自分の心と魂を神様に取り戻していただくために努力しなければ、自分自身を見失ってしまうのだということを学びました。テクノロジーにとらわれ、デジタル中毒の世界の中で生きる大人として、私は今再び、この分野においてサタン(イザヤ書59章19節)に立ち向かうための「基準を高める」必要があると強く感じています。
スマートフォンやタブレットなどのデバイスに依存しながら、神様への礼拝の場を築くことは容易ではありません。今こそ、私たちがデバイスを「飼い慣らし」、神様の御心に従わせるべきときなのです。
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